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カーシェアリングの活用|「所有」から「共有」で支出の削減を

最近は「シェアリングエコノミー」が注目され、様々な分野で「所有」から「共有」へと発想を転換できる仕組みが増えてきています。

中でも歴史が古く、皆さんも聞いたことがあるのが、「カーシェアリング」でしょう。

お住いの地域により、自動車がないと生活ができない、一人一台所有する土地柄だ、などあるでしょうが、電車網が発達し、駐車場代が高騰している都心、地方都市などでは、自動車も所有するより必要時に使えるものがあればいい、という価値観に変わってきています。

カーシェアリングを利用してみよう

カーシェアリングは、日本で始まったのは、実は1988年なのだそうです。
当時はなかなか普及せずにいましたが、近年になり、家計の支出減につながる自動車との使い方として注目され、今では自宅近く、もしくはマンションの駐車場にそのステーションが設置されるほどになりました。

参考:公益財団法人 交通エコロジー・モビリティ財団

車両台数と会員数車は年々右肩上がりで、車両ステーション総数は全国約1万5千カ所、車両台数は約3万台、会員数は132万人ほどにまで増えていると言われています。

カーシェアリングの仕組みとレンタカーとの違い

では、仕組みはどのようになっているでしょう。
ご存知の方も多いかと思いますが、おさらいです。

カーシェアリングはレンタカーのように、自動車を借りて利用する仕組みです。カーシェアリングは「自動車を共有する」というもので、レンタカーは「自動車を一定時間借りる」という意味だそうです。

似ているようで違うようなこの2つは、どう利用するかにより、どちらを利用したほうがよいかが変わるでしょう。
もし、より生活に身近で使いやすいことを望むなら、カーシェアリングのほうが向いているのかもしれません。

では、レンタカーとカーシェアリングの違いを簡単に見てみましょう。

レンタカーはレンタカー会社に申し込み、自動車をレンタカー会社に取りに行って、数時間単位で借り、最後にガソリンを補充して返却する、というものです。

利用料は自働車だけで1回、数千円から1~2万円ほどかかることがあります。
他に保険料や、ガソリン代などの料金も別途必要です。

対してカーシェアリングはもう少し手軽に使えるイメージです。
まず、利用できるのはそのカーシェアリング会社に申し込みをした人のみ。
利用したい日時をWebで予約し、近隣のステーションに乗りに行きます。

利用時間の単位は10分、15分と会社によってまちまちです。
しかも料金は10分200円とか、15分300円とか、非常にリーズナブルです。

保険への加入やガソリンの補充も必要なく、整備等はカーシェアの会社がやってくれます。契約する会社により、入会金がかかったり、月額基本料金がかかったりしますが、それでも保有するよりはお得です。

利用する分だけの料金を払えばいいので、気軽に使えます。

デメリット

車内の掃除が利用の都度、されるわけではないということ。
前に乗った人が汚したままにしたら、汚いまま乗らなくてはいけないという場合もあります。
また、空きがなければ使えないのもデメリットでしょう。

車の台数は増えているとは言いますが、多くの人が利用したい時期、例えば年末の買い物シーズンとか、雨の人か、そういう時は予約が取りにくいこともあるようです。

ですが、こういったものを利用すると、家計における「自動車代、その関連費用」が大幅に削減できます。

自動車の使用頻度によっては、購入するか迷うより、カーシェアリング即決、とした方がよい場合も、今の都心では多いように感じます。
まず、駐車場代が3万円、5万円と非常に高額ですから。

車種も豊富です。ステーションにより、取り扱っている車種が異なるなどはあるのでしょうが、いろいろな車種に乗れるかと思うと、少し楽しく感じます。

個人間カーシェアリングは自動車を楽しめる一面も

こういったカーシェアリングは、法人が仕組化し、提供しているものですが、そのほかに一般のオーナーが使っていない自動車を借りるという、個人間でのカーシェアリングサービスというものもあります。

現在、取り扱っているのは「Anyca(エニカ)」というDeNAが提供するもので、「共同使用契約」を交わし、個人が所有する自動車を紹介し、条件に合う希望者に貸しています。

車種は一般的なものだけではなく、ベンツ、ポルシェ、スカイラインといった、ちょっとあこがれの車もあるので、車選びの楽しみもあります。

この仕組みはこれまで紹介した法人のカーシェアリングとは違うので、利用には1日単位の任意保険への加入が必要だったり、ガソリン代の負担は、借り手とオーナーの共同使用契約により負担する部分が決まるような仕組みです。

料金はオーナーにより設定が異なり、オーナーと約束したところへ取りに行かねばなりません。

借り手は、生活の便利さのためだけではなく、あこがれの車に乗ることができることがメリットです。
逆にオーナーは、自動車を貸すことで副収入を得られる、という仕組みになっています。

こういった仕組みの反響を受け、2019年4月、中古車販売のIDOM(旧ガリバーインターナショナル)が、個人間カーシェアリングサービスに参入します。仕組みはおおむねエニカと似たような感じのようです。

カーシェアリングでカーライフを楽しもう

このように、カーシェアリングは法人が幅広く、利便性よく提供しているものと、個人がのらない時間帯に自動車を貸し出す個人間カーシェアリングというものの2タイプがある。

利用目的が少し異なり、利便性中心なら法人のカーシェア、自動車に乗ることを楽しみたいのなら個人間カーシェアとなるのかもしれません。

最近は、若者が車離れしているといわれています。
免許自体を取らない人も多いのかもしれませんが、自動車を所有するコストを考えると無理もないかもしれません。

そうであれば、カーシェアリングを上手に活用して、カーライフを楽しむこともよいのではないかと思います。

この記事を書いた人
株式会社マイエフピー

家計再生コンサルタント、株式会社マイエフピー代表。

お金の使い方そのものを改善する独自の家計再生プログラムで成果を上げ、これまでの相談件数は24,000件を突破。
書籍・雑誌への執筆、講演も多数。著書は85万部を超える『はじめての人のための3000円投資生活』や『年収200万円からの貯金生活宣言』を代表作とし、著作は累計351万部となる。
また、オンラインサロン「横山光昭のFPコンサル研究所」を主宰する。